構造物調査・診断
建物は、末永く維持するためには定期的に外壁や屋上の防水、付帯設備等の点検を行い、必要に応じて部分補修や全面補修を行わなければなりません。建物の中でも「特殊建築物」(学校、病院、デパートなど)と呼ばれる多目的な人が集まる施設は、新築または全面改修工事を実施した10年後に、全面の打診調査を行い、その結果を報告しなければならない法制度(建築基準法第12条)があります。それでは、特殊建築物でなければ、建物は点検・診断を必要としないのでしょうか。建物は紫外線・雨など外的要因でシーリングの劣化、防水層・塗装の剥がれなど日々劣化していきます。点検・診断は建物を健康に保つために必要不可欠と言えます。
構造物の調査方法
I 目視調査
目で見て劣化状態などを確認する
II 打診調査
テストハンマーなどを使用してモルタルやタイルの浮きなどを確認する
III 触診調査
外装材の劣化(チョーキング現象など)を確認する
IV 鉄筋探査
既存構造物内の鉄筋を電磁波レーダにより探査し、配筋状況や鉄筋のかぶり厚を確認する
V コンクリートの圧縮強度試験
壁面からコア(供試体)を採取し、専用の試験装置にてコンクリートの圧縮強度を計測する
VI コンクリートの中性化試験
壁面から採取したコア(供試体)を割裂し、フェノールフタレイン溶液を噴霧した部分の変色を観察し、コンクリートの中性化状況を確認する
VII 赤外線調査法
健全部と浮き部の熱伝導率が異なることを利用し、 赤外線カメラにて壁面の表面温度を観察・分析することにより、浮きの位置を特定する
VIII 空中超音波法
非接触で構造物内へ超音波を伝搬させ、構造物内の浮きを確認する
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IX ひび割れ自動検出ソフト
構造物の外壁を撮影した画像から、自動的にひび割れを検出する
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次世代ロボットを活用した構造物点検・診断
当社では、外壁のひび割れ、タイル・モルタル浮きの点検において、高解像度カメラや赤外線カメラを搭載したドローンや外壁点検昇降ロボット「NOBORIN」といった次世代点検ロボットを活用し、省人化・無人化施工の実現を目指している。